[カフェ瀬戸の海]4月活動報告

令和5年4月11日(火)

 桜の花は見ごろを終え、葉桜の緑が初々しいこの季節。今回は新年度初回ということで、毎年恒例の河口先生より「認知症への理解」と題した講演会を行いました。今回も例年通り多くの方々にご参加いただくことができました。


 毎回、認知症についての基本的な考え方や最新情報などを分かりやすく教えていただいており、今回も新しい見解として「超高齢者のアルツハイマー型認知症は病気ではなく老耄(ろうもう)である。」「アルツハイマー型認知症は特殊な病気ではなく、老化であり誰にでも起こりうること。」といった認知症研究者の言葉をご紹介してくださりました。つまり認知症は老化という自然現象の一部であり、ごくありふれたものだということです。

 講演後にはグループワークを行いました。90歳近い方でもスマートフォンを使い情報を集めたり、動画を楽しんだりと若者さながらに使いこなしておられるそうです。河口先生は「認知症の進行を遅らせるには、それまでの生活を続けることが一番。」と言われていました。その人ができること、したいことを大切に継続できるように支援することの大切さが今回のカフェを通して地域に広がってゆけば「認知症になっても安心できる社会」の実現に一歩近づくのではないかと感じました。

[カフェ瀬戸の海]2月活動報告

令和5年2月14日(火)

 2月ももう半ば。一年で一番寒さが厳しく、春の訪れが待ち遠しいこの季節。

 1月はお休みだったため、今回が今年初となったカフェ瀬戸の海。今回は昨年開催した玉野市認知症セミナーの第3部シンポジウム「本人が主体で考えられる地域づくり」を鑑賞し、「認知症になっても安心できる地域づくり」について皆さんと一緒に考え、認知症の理解を深めました。

シンポジウムではご家族の体験談から認知症カフェの在り方まで、幅広い意見交換が行われました。中でも丹野智文さんの「もっと認知症の人と話をしてください。」という言葉がとても皆さんの心に響いた様でした。「なんで認知症になったからってデイやカフェで折り紙や塗り絵をしなきゃなんないの?」「何がしたいの?って聞けばいいだけじゃない。」認知症当事者だからこそ説得力のある言葉です。

最後に皆さんでグループワークを行いました。会場は大いに盛り上がり、時間になってもまだまだ話し足りない雰囲気でした。各グループからは様々な意見が聞かれました。イベント終了後、お一人の参加者の方が「私は母の声に耳を傾けていたのかなぁ。もっと母と話をしてみようと思います。」と言われていたのが印象に残りました。今回のカフェが認知症の方と私たちをつなぐ何かのきっかけになればとても嬉しく思います。


[グループホーム こまくさ]12月活動報告

令和4年12月19日(日)

クリスマス会&忘年会

 今年も毎年恒例のクリスマス会&忘年会を開催しました。年末にかけコロナ感染症が拡大したため、ご家族には参加をご遠慮していただきましたが、今年もこまくさの皆さんは元気いっぱいに年末の恒例行事を楽しんでおられました。

 イベントに会わせて皆さんと準備を行い、ついに迎えた当日。いつもとは違う騒がしい朝に「今日は何するん?」「何が始まるんでぇ?」と口々に言いながらも、何やら楽しそうな雰囲気にワクワク。

 今年は花笠音頭からスタート。踊り子は3名。会が始まる前にお化粧と着付けを済ませて、べっぴん3姉妹でいざ本番。今年初参加の方も練習のかいあって、息はピッタリ!皆さんは歌で応援します。「良かったよ~」「すごいなぁ」と皆さんから大絶賛の花笠音頭となりました。

 次は恒例のDVD鑑賞で今年一年を皆さんと振り返りました。おいしい物を大きなお口いっぱいで頬張る姿に大笑いしたり、お別れの映像に涙したり…皆さんそれぞれ今年一年を振り返っていました。
 振り返りの映像の後、河口先生の想いから始まった「こまくさ」、先生と共に歩んできた20年以上の歴史が流れました。今年で退職される河口先生と過ごす最後のクリスマス会。先生には内緒で、この日の為に皆さんで少しずつプレゼントを準備していました。先生の「今まで本当にありがとうございました。」の言葉に皆さんも思わず涙されていました。

 今年のゲームは、2チームに分かれての対抗戦!チームごとにお題をクリアしパズルのピースをゲット、先にパズルが完成したチームの勝利というゲームをしました。
書かれたお題は様々。ジェスチャーゲームや計算対決、黒ひげ危機一髪に風船バレー。いつもやっているゲームでも真剣勝負となれば話は別、普段よりも力が入り、次第に会場は大盛り上がり!!

 最後は皆さんお待ちかねのサンタクロースの登場。今年はフィンランドから本場のサンタ?がやって来たそうです。
イベントは大盛況のうちに幕を閉じ、ゲームをして大笑いすれば自然とお腹が空いてきたところで、待ってましたの昼食タイム。今年は豪勢に海鮮チラシ寿司と恒例のおでん。皆さん「おいしかったわぁ」「もう食べられん」とお腹いっぱい召し上がっておられました。

今年もコロナに振り回される一年となりました。緩和と制限を繰り返しながら思い通りに過ごせず、悩んだり時にはイライラしたり…ご家族の参加もギリギリまでスタッフ同士で悩み抜きました。そんな中で迎えた今回、普段のストレスを発散できるよう、皆さんに楽しんでいただくことを一番に考え準備にあたりました。ゲームやDVD鑑賞での皆さんの笑顔を見ると少しはお役に立てたのではないかと思います。来年も河口先生の「これからも上の目指してください」の言葉を胸に、皆さんと共に「こまくさ」を盛り上げてゆきたいです。

[グループホームこまくさ]2月活動報告

令和4年2月3日(火)

行事はみんなで楽しもう ~節分祭~

 1月はいぬ、2月は逃げる、3月は去る。つい先日、年が明けたように感じるこの季節。コロナ禍であってもそれは変わらず「はえーなぁ。1年あっという間じゃ。」と声が聞こえてきます。
そして気が付けばもう節分。毎年酷使してきた羽織袴はもうボロボロ。今年は何年かぶりに袴つくりに皆さんで挑みました。まずは袴用に新聞を真っ黒にせっせと塗っていきます。

 「ここは前身かな?」「これは襟になるん?」とあ~でもないこ~でもないとワイワイにぎやかです。型ができたら好きな柄を選んで数日かけて丁寧に貼って完成です。2Fでは鬼の金棒とお面を作りました。あとは当日のお楽しみ!

そして2月3日、節分当日!外は凍えるような空気の中でも、やっぱり外でみんなで楽しみたい!ということであれこれ着込んであったかくしていざ外へ!そして2月3日、節分当日!外は凍えるような空気の中でも、やっぱり外でみんなで楽しみたい!ということであれこれ着込んであったかくしていざ外へ!
まずは「鬼のパンツは~いいパンツ~♪」としっかりと体を動かして準備運動。寒いけれど、久しぶりに外でみんなで集まると笑顔も一杯。今年の福女のお二人がみんなで作った羽織袴に着替えて皆さんの前へ。「よぉ似合っとるよぉ~」「作ったん?すごいなぁ~」と盛り上がます。まずは「鬼のパンツは~いいパンツ~♪」としっかりと体を動かして準備運動。寒いけれど、久しぶりに外でみんなで集まると笑顔も一杯。今年の福女のお二人がみんなで作った羽織袴に着替えて皆さんの前へ。「よぉ似合っとるよぉ~」「作ったん?すごいなぁ~」と盛り上がります。

 いよいよ鬼の登場。鬼役のスタッフに誘われ「おう!ええぞぉ」と急遽男性の方も鬼として「鬼が出たぞぉ!」と一役買ってくださいました。まずは福女のお二人から力強く「鬼は~外!福は~内!」と豆が飛んでいきます。その後は皆さん寒さを忘れて豆をまきます。でも皆さん優しく投げてくれるので「お?くれるんか?」と鬼役の男性の膝の上にはいつの間にか豆の山が…そして優しい鬼はそっと逃げてゆきました。

 豆まきを終えて中に入ると、次は巻き寿司づくりスタート!
まずは酢飯づくり。1F・2Fどちらからも合わせ酢のいい香りが漂います。アナゴ、卵、きゅうり、エビフライ、牛肉、カニカマ等々、具もたくさん用意して好きな具を好きなだけ♪

 今年も皆さんの酢飯を伸ばす手、色合いを考え並べる指、えいっ!と具を巻き込む表情、優しく巻きすを握り、おいしそうにほおばる顔を見て「本当にすごいなぁ!」と感激しました。
年明けよりコロナの第6波がやってきて、面会や外出が中止になり、ようやく元の生活に戻りつつあった日常から真っ逆さまな状況となった矢先の節分祭。だからこそ皆さんにはしっかりと楽しんでいただくことを一番に考えました。「ありがとう。良かったわぁ」の言葉に少しほっとすると同時に、皆さんの持つ力強さを感じることができました。来年こそ皆さんと一緒に、大手を振って豆まきを楽しむことができるよう願っています。